シェルなんて叩ければいいと思っていた時期がわたしにもありました。

最初はコマンドを呼び出すだけで精一杯だったシェル。そんなシェルも使い込んでいるうちにもっと便利に、もっと視認性を高く、もっとカッコ良く・・

そんなモチベーションが湧いてきて、設定ファイルを作り込んだり、プラグインを追加したり、フレームワークを使ってみたりして、ぼくのかんがえたさいきょうのシェルができあがりました。

この設定ファイルのこと調べてて、まだまだ浅いなぁ（しみじみ）と思うわたしでした。

# シェルに求めていたもの

浅いエンジニアのせいか、正直シェルをあんまり使っていないので、求めるものも少なかったのです。

- gitのブランチがわかる
- カラフルにして見やすくしたい
- シンプルにしたい
- サジェスト
- ユーティリティー的な便利機能

くらいです。

# 方針

プラグインモリモリの設定にしたくない。（気持ちの問題）

なので、フレームワークやプラグインを入れるのは極力避けました。

# できあがったものがコレ

https://github.com/morimorig3/dotfiles

なんというか初版なので、もうほぼコピペ。

注意したことは、意味のわからなかった設定はコピッぺしないこと。だから設定1つずつにコメント入れました。

## かんたんな解説

解説というほど練ってないけど。

### シェル

zshです。zsh世代です。

### プラグイン

- pure（プロンプトの見た目が変わる。シンプルで好き。）
- zsh-users/zsh-syntax-highlighting（コマンドがカラフルになるよ！）
- zsh-users/zsh-autosuggestions（言わずもがな）
- paulirish/git-open（gitをブラウザで開ける。削除するかも。必要ない気がしてる。）

プラグインはzinitを通してインストールしてます。すごい便利。

https://zenn.dev/nagan/articles/8168ba0ca407ad

### 設定

見たとおり。

```sh
# Ctrl+Dでログアウトしてしまうことを防ぐ
setopt IGNOREEOF

# 日本語を使用
export LANG=ja_JP.UTF-8

###### History系

# 他のターミナルとヒストリーを共有
setopt share_history

# ヒストリーに重複を表示しない
setopt histignorealldups

HISTFILE=~/.zsh_history
HISTSIZE=10000
SAVEHIST=10000

# historyに日付を表示
alias h='fc -lt '%F %T' 1'

###### ディレクトリ移動系

# cdコマンドを省略して、ディレクトリ名のみの入力で移動
setopt auto_cd

# 自動でpushdを実行
setopt auto_pushd

# pushdから重複を削除
setopt pushd_ignore_dups

# cdの後にlsを実行
chpwd() { ls -ltr --color=auto }

####### プロンプトの見た目

# 色を使用
autoload -Uz colors && colors

###### コード補完系

# 補完
autoload -Uz compinit && compinit

# コマンドミスを修正
setopt correct

# 補完で大文字にもマッチ
zstyle ':completion:*' matcher-list 'm:{a-z}={A-Z}'

# 補完後、メニュー選択モードになり左右キーで移動が出来る
zstyle ':completion:*:default' menu select=2

### 補完方法毎にグループ化する。
zstyle ':completion:*' format '%B%F{blue}%d%f%b'
zstyle ':completion:*' group-name ''
```

エイリアスはコマンド打つのがめんどくさくなってきたら追加しようかと思っています。

# ちょっと気をつけたこと

最初は`.zshrc`にずらっと書いてましたが、すごく長くなっちゃったのでファイルを分割して管理できるようにしました。

```sh:.zshrc
### Added by Zinit's installer
if [[ ! -f $HOME/.local/share/zinit/zinit.git/zinit.zsh ]]; then
    print -P "%F{33} %F{220}Installing %F{33}ZDHARMA-CONTINUUM%F{220} Initiative Plugin Manager (%F{33}zdharma-continuum/zinit%F{220})…%f"
    command mkdir -p "$HOME/.local/share/zinit" && command chmod g-rwX "$HOME/.local/share/zinit"
    command git clone https://github.com/zdharma-continuum/zinit "$HOME/.local/share/zinit/zinit.git" && \
        print -P "%F{33} %F{34}Installation successful.%f%b" || \
        print -P "%F{160} The clone has failed.%f%b"
fi

source "$HOME/.local/share/zinit/zinit.git/zinit.zsh"
autoload -Uz _zinit
(( ${+_comps} )) && _comps[zinit]=_zinit
### End of Zinit's installer chunk

# 設定をdotfilesで管理する
SCRIPT_DIR=$HOME/dotfiles

# 環境変数
source $SCRIPT_DIR/zsh/env.zsh

# zshのプラグイン（zinitで読み込む）
source $SCRIPT_DIR/zsh/plugins.zsh

# zshの設定
source $SCRIPT_DIR/zsh/config.zsh
```

最初はzinitの記述で、下の4行でディレクトリ変数の定義と環境変数・プラグイン読み込み・zshの設定を読み込んでいます。

少しばかり管理しやすくなりました。あと、dotfilesで管理してます。ぼくのdotfilesは`.zshrc`ちゃんひとり。お友達が増えるといいね。

# 参考

- [zsh(+ dotfiles)入門](https://zenn.dev/k4zu/articles/zsh-tutorial)
- [Zinit でターミナルをカスタマイズする](https://zenn.dev/nagan/articles/8168ba0ca407ad)
- [.zshrc の設定例（設定内容の説明コメント付き）](https://qiita.com/d-dai/items/d7f329b7d82e2165dab3)

シェルの設定をちょっと頑張る

私はWeb開発を生業としていて、マシンはMacを使用しています。ターミナルで`mkdir`や`touch`や`npm`などのコマンドを実行するのですが、これが魔法のように感じられてもやもやします。今までだましだましやってきたのですが、そろそろMacを使い始めて2年だし、理解しておこうと思いました。今回はその備忘録です。

私と同じように、だましだましターミナルをぽちぽちしている人多いのではないのでしょうか。そんな方が、黒い画面に関心を持って、もっと調べてみようと思ってもらえれば幸いです。

# 対象読者

- ターミナル
- シェル
- コマンド

上記3つの関係がわからない。
ターミナルで、コマンドを入力・実行した時にどのようなフローでファイルが実行されるのかわからない。もしくは、この文章の意味がわからない方。

# シェルとターミナルとコマンド

まず、最初に3つの関係を大雑把にみて全体像を把握しておくとわかりやすくなります。

シェルはOSにコマンドを渡す係です。そして、ターミナルはその入力受付と結果表示を担当します。

ファミリーレストランで例えてみましょう。

1. お店に入ると席につき、テーブルでメニューを伝えます。（ターミナルで入力受付）
2. メニューを聞いた店員さんは厨房にメニューを作ってくださいと伝えます。（シェルがコマンドを探して実行依頼する）
3. 厨房でメニューを聞いたシェフは、店員さんから聞いたメニューを作ります。（OSがコマンドを実行する）
4. 完成したメニューをテーブルに並べます。（シェルが受け取った実行結果をターミナルに結果表示）

これを見ると、ざっくり流れがわかったのではないでしょうか。

# ターミナル

ターミナルは、正確にはターミナルエミュレーターです。エミュレーターというのですから、エミュレートしているのです。それを知るためにはターミナルとは何かを知る必要があります。

そもそもターミナルとは、ハードウェアらしいのです。コンピューターへ入出力する際に利用する専用のハードウェアで、入力装置がキーボード、出力装置にはディスプレイが使われていたようです。（まるで、デスクトップPCのようですね。）

つまり、macOSにおけるターミナルは、macOSへ入出力するためのものです。入力装置は同じくキーボードで、出力装置はエミュレートされた黒いウィンドウということになります。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%AB_(macOS)

## ターミナルの種類

ターミナルには、実は種類があります。macOS標準のターミナルの他にも、[iTerm2](https://iterm2.com/)というサードパーティのターミナルも存在します。

機能改良されていたり、カスタマイズも自由になるので、一度使ってみてはどうでしょうか。

# シェル

お次はシェルです。コマンドを探して、OSに伝えてくれるシェルですが、実は種類があります。皆さんは何のシェルを使っていますか？

```sh
echo $SHELL
```

このコマンドで、使用しているシェルを確認できます。`/bin/zsh`と表示された方は、**zsh**というシェルを使用しています。

macOSの現在のデフォルトシェルは、**zsh**です。macOS Catalinaより前は、**bash**というシェルがデフォルトシェルだったようです。

https://support.apple.com/ja-jp/HT208050

シェルの種類が異なっていても、コマンドをOSに伝えるという基本的な仕事に違いはありません。しかし、シェルによって機能の豊富さ対話型操作が得意・不得意などの特徴があるようです。

とくにこだわりがなければ、デフォルトシェルを使用しておけばいいでしょう。

:::details 代表的なシェル
- sh
- csh
- bash
- tsch
- zsh
:::

# コマンド

最後にコマンドです。

ここではコマンドの種類を説明することはしません。
ターミナルでコマンドを入力・実行したときに、シェルが何をしているのかという点にフォーカスしてみたいと思います。

例として、`cd`コマンドを使用して、ディレクトリを移動したいとしましょう。

デスクトップへ移動したい。

```sh
cd /Users/ユーザー名/Desktop
```

移動が成功しました。下のコマンドを入力してみてください。ディレクトリが、デスクトップになっていますか？

```sh
pwd
/Users/ユーザー名/Desktop
```

`pwd`コマンドは、カレントディレクトリ（今自分がいるディレクトリ）をフルパスで表示するコマンドです。

では、何が起こったのか1つずつ説明してみます。

1. シェルが`cd /Users/ユーザー名/Desktop`という入力を受け取った。
2. `cd`はコマンドです。`/Users/ユーザー名/Desktop`はコマンド実行時に渡す引数です。
3. シェルは`cd`コマンドを探します。（PATHが通っている場所を探しに行く）
4. 見つけた実行ファイルに、引数を渡してOSに実行してもらいます。
5. コマンドと引数を渡されたOSは、実行をして結果をシェルに返します。
6. 結果を受け取ったシェルは、表示するものがあればターミナルに結果を表示します。

1と2の説明は不要でしょう。

問題は3です。PATHが通っている場所を探しに行く。

## PATHを通す

一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ここまで読んでくれた方ならわかってくれるはずですが、PATHとは、ここまで散々いってきたシェルがコマンドを探しに行くと言っていた、場所のことなんですね。
PATHが通っている場所は、コマンドで確認できます。

```
echo $PATH
/usr/local/bin:/usr/bin:/bin:/usr/sbin:/sbin
```

人によってはもっと多いかもしれません。これはPATHが通っているディレクトリを`:`（コロン）でつなげた文字列が表示されます。
わかりやすいように上から一列に並べてみます。

```
/usr/local/bin
/usr/bin
/bin
/usr/sbin
/sbin
```

上のディレクトリから順番に、コマンドのファイルを探しに行って見つかれば実行します。

たとえば、`/usr/bin`を見てみるとUnix実行ファイルの**cd**が存在するのを確認できます。

```
open /usr/bin
```

# おわりに

知ってみると意外とシンプルに感じたのではないでしょうか。
これにはUnix哲学が関係しています。

> - 一つのことをうまくやるプログラムを書く。
> - 連携するプログラムを書く
> - 普遍的なインターフェースであるテキストストリームを扱うプログラムを書く。

https://ja.wikipedia.org/wiki/UNIX%E5%93%B2%E5%AD%A6

シンプルなプログラムを書くための思想を身に着けるためにも、Unix哲学が一度は学んでおくと後々役に立ちそうです。書籍も出版されているので、興味がある方は読んでみてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/4274064069

話が逸れてしまいましたが、ターミナルとシェルとコマンドの関係は本当にシンプルで素晴らしいです。
これからいろんなコマンドを勉強して役に立てていってください。

# 参考

- [新しいLinuxの教科書](https://www.sbcr.jp/product/4797380941/)
- [ターミナル (macOS)](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%AB_(macOS))
- [Pathを通すとは、環境変数とは](https://qiita.com/fuwamaki/items/3d8af42cf7abee760a81)

macOSとシェルとコマンド

私は、今までの15年間Windowsと共に過ごしてきました。WindowsユーザーからするとmacOSのような、Unix系OSはとっつき辛いです。
そんな私が、macOSのこと少しだけわかったなーって思ったきっかけがディレクトリ構造を知ったときでした。

Windowsユーザーがつまづくであろう、WindowsとmacOSの違いをディレクトリという目線から、説明していきたいと思います。
macOSを使いこなす、きっかけになれば幸いです。

:::details Windowsに対する想い
私は、PCを触るようになってからの15年間、ずーっとWindowsでした。アプリケーションをインストールしたり、ゲームをしたり、ウイルスに感染したり、部品を買ってきて組み立てた、さまざまな楽しみ方をしました。Windowsは、いわゆるパソコンの楽しさを教えてくれた最初のOSです。

それだけ弄っていれば、システムフォルダの構造もある程度わかっていました。メインディスクといえば、Cドライブ。システム用のフォルダーがあって、アプリケーションはProgramFilesにデータインストールされる。CとDで使用用途を分けたり、ディスクいっぱい積んでRAIDしたり。もはや、怖いものはないと思っていました。
:::

# 対象読者

```
/Users/ユーザー名/Documents/develop
~/Documents/develop
```

- 2つのパスがどの場所を指しているか明確にわからない方

# Unix

いきなりUnixのお話です。最初の文章で、**macOSのような、Unix系OS**という表現をしましたが、macOSはUnix系OSなのです。

そもそもUnixとは・・・、というお話は私自身詳しくありません。
しかし、誤解を恐れず言ってしまえば、UnixとはmacOSのご先祖様なのです。

そのむかし、Unixという偉大なOS様がおられ、macOSはその子孫です。なぜこんな話をするのかといいとmacOSはUnixの子孫なので、Unixと非常に構造が似ているのです。

他にも、LinuxというOSもUnixの子孫です。（正確にはLinuxは、UnixのようなOSのようですが。）

https://ja.wikipedia.org/wiki/UNIX

そのため以下の文章では、macOSのことをUnix系OSと呼称します。

https://ja.wikipedia.org/wiki/MacOS

# ルートディレクトリ

ルートディレクトリについて、WindowsとUnix系OSでかなり違う部分なので説明します。

## ルートディレクトリについて

ルートディレクトリとは、ディレクトリの一番上の階層のことです。システム関連の大事なファイルやディレクトリが置いてある場所です。

## それぞれのOSのルートディレクトリの表示形式

**Windowsの場合**

ルートディレクトリは、ドライブの数だけ存在します。
たとえば、CドライブとDドライブと物理ハードディスクを2枚積んでいるとします。

Cドライブのルートディレクトリ

```
// ルートディレクトリ
C:￥

// ツリー
C:
├─フォルダー1
├─フォルダー2
└─フォルダー3
```

Dドライブのルートディレクトリ

```
// ルートディレクトリ
D:￥

// ツリー
D:
├─フォルダー1
├─フォルダー2
└─フォルダー3
```

ここまでは簡単です。ハードディスクそれぞれの一番上のディレクトリがルートディレクトリです。

**Unix系OSの場合**

何枚ディスクを積んでいようが、ルートディレクトリは1つだけになります。

```
// ルートディレクトリ（スラッシュ1つ）
/

// ツリー
/
├─bin
├─usr
└─var
```

そうです。このスラッシュ1つがルートディレクトリなのです。

:::details 2枚目のディスクはどうなる？
2枚目のディスクはどこに存在するのかというと、マウントという形式をとります。
```
/        1枚目のディスク
├─bin
├─usr
└─var   2枚目のディスク（varとしてマウント）
```
1枚目のディスクがルートとしてマウントされ、2枚目のディスクはルート直下のvarディレクトリとしてマウントされています。
:::

## なぜ混乱するのか

WindowsとUnix系OSの違いで、一番混乱する箇所はルートディレクトリの表示形式の違いだと思います。
Windowsだと、ファイルのパスを見ると、どこのドライブにいてどの階層にいるのかというのが一目瞭然です。

```
// Cドライブ => Users => ユーザー名 => デスクトップ => testフォルダー
C:\Users\ユーザー名\Desktop\test
```

一方、Windowsの考え方しか知らなければ、Unix系OSのファイルパスは理解できません。

```
/Users/ユーザー名/Documents/develop
```

いきなりスラッシュから始まっているから、スラッシュ？どこ？となるのです。
今ならわかりますね。
ルート => Users => ユーザー名 => Documents => develop

他にも、こんなファイルパスも存在します。

```
~/Documents/develop
```

`~`（チルダ）から始まるファイルパスです。
実は、このファイルパスは、1つ上のファイルパスと同じ場所を指しています。

`~`は、下記このように展開されます。これを**ホームディレクトリ**と呼びます。

```
/Users/ユーザー名
```

ホームディレクトリとは、ユーザーごとに割り当てられる個人用ディレクトリのことです。
その証拠に、ファイルパスの最後がユーザー名になっています。

まとめると、ルートディレクトリとホームディレクトリは下記のように表されます。

| ルートディレクトリ | ホームディレクトリ |
| ---- | ---- |
| `/` | `~` |

つまり、ルートディレクトリに移動したいときは

```
cd /
```

とすればいいですし、ホームディレクトリに移動したいときは

```
cd ~
// cd /Users/ユーザー名 と同じ
```

とすればいいのです。

# おわりに

Unix系OSもルートの構造さえわかってしまえば、怖くありません。
CPUやディスクやメモリなど、同じ部品で構成されたコンピューター同士なので、大きな違いはないのです。

# 参考

- [新しいLinuxの教科書](https://www.sbcr.jp/product/4797380941/)
- [Macのディレクトリ構成を理解する](https://epic-life.me/archives/1914)
- [UNIX/Linux入門](https://ja.wikibooks.org/wiki/UNIX/Linux%E5%85%A5%E9%96%80)

Develop

TodoList（Svelte）

お天気アプリ

マイサイト

パーセントエンコーダー

ToDo Board

Base64 Image変換くん

Experience

morimorig3